2026年10月07日
~痛くないインフルエンザワクチン「フルミスト」とは?~
「インフルエンザワクチンといえば、腕に注射するもの」
そう思っている方も多いのではないでしょうか。
実は現在、インフルエンザワクチンには鼻からスプレーして接種するタイプもあります。
それが「フルミスト点鼻液」です。(当院では小学生以上19歳未満対象です)
フルミストってどんなワクチン?
フルミストは、鼻の中にワクチンをスプレーして接種する、経鼻タイプのインフルエンザワクチンです。
従来の注射によるワクチンが「不活化ワクチン」であるのに対し、フルミストは弱毒化したインフルエンザウイルスを使用した生ワクチンです。
鼻からワクチンを入れることで、インフルエンザウイルスが最初に侵入してくる鼻の粘膜などにも免疫をつくることが期待されています。
日本では2024/25シーズンから使用されるようになった、比較的新しいタイプのワクチンです。
一番のメリットは「注射をしなくていい」こと
フルミストの大きな特徴は、針を使わないことです。
特に、
・注射が苦手なお子さん
・ワクチンの痛みを嫌がるお子さん
・毎年の注射を嫌がってしまうお子さん
にとっては、選択肢の一つになります。
鼻にスプレーするだけなので、腕に注射をする必要がありません。
誰でも受けられるの?
フルミストは、現在の日本の承認上、2歳以上19歳未満が対象です。当院では小学生以上を対象にしています。
また、生ワクチンであるため、免疫機能に異常がある方や免疫を抑える治療を受けている方、妊娠している方など、接種できない場合があります。
「子どもなら誰でも受けられる」というわけではありませんので、接種前に医師へご相談ください。
注射のワクチンとどちらがいい?
「注射と鼻スプレー、どちらのほうが効果が高いの?」
と疑問に思われる方もいるでしょう。
実際には、どちらにもそれぞれ特徴があり、どちらが絶対に優れているというものではありません。
注射タイプは幅広い年齢で使用されている実績があり、フルミストは「痛みがない」「鼻から接種できる」というメリットがあります。
そのため、年齢や健康状態、これまでのワクチン接種歴などを考えながら、自分に合った方法を選ぶことが大切です。
接種後に鼻水などが出ることも
フルミストは生ワクチンのため、接種後に鼻水、鼻づまり、咳、のどの痛みなど、かぜに似た症状がみられることがあります。
「ワクチンを打ったら風邪をひいたの?」と心配になるかもしれませんが、こうした症状はフルミストの接種後にみられることがある反応です。
ただし、体調が悪い場合や強い症状がある場合には、医療機関へご相談ください。
「注射が苦手だからワクチンを受けない」を減らすために
インフルエンザは、毎年多くの人が感染する身近な感染症です。
ワクチンを接種しても感染を完全に防げるわけではありませんが、発症や重症化を防ぐための大切な手段の一つです。
「注射が嫌だから、今年はワクチンを受けたくない……」
そんなお子さんには、鼻から接種するフルミストという選択肢があることを知っておいてください。
今年のインフルエンザ対策に、注射だけではない「鼻からのワクチン」も選択肢の一つとして考えてみてはいかがでしょうか。